こんにちは!
今回は領主・騎士救出作戦 この手に誓ったものに登場する鏡士リーガルについて、鏡映点達についても触れながらあれこれ語ります!
リーガル会長参戦イベに登場する手枷のない彼です
ということで、リーガル会長参戦イベおよびメインシナリオ4部序盤らへんまでのネタバレは余裕でするので気をつけてね!
ついでに原作シンフォニアとかについてもガッツリネタバレするので気をつけてね!
まあザレイズのシナリオを追ってたら、たとえここで引き返そうともいつかは全身にネタバレを浴びることになるんですけどね……!
鏡士リーガルさんおさらい
・テセアラ領の領主として活動している
領主なのでアスガルド帝国サイドの人間です。
性格はリーガル会長のような物腰穏やかな善人。リビングドールβくんよりもだいぶ感情豊か
会長βの初登場はたぶん3部7章2話。もし間違ってたらもうわからん
ロイドくんは3部13章3話で一度会長βに出会っていたこともあって、鏡士リーガルさんの違和感にいち早く気づいていた
リビングドールβそのものの初出は3部6章10話。ハーツRから参戦のクンツァイトを元に作られた、人工の心を持つリビングドールです。
今回なぜわざわざ登場場所を書いてるかというと、シナリオについて語りたくなるたびに各シーンの場所を忘れて毎回一から全部読み直すのが本当に辛いからです
鏡士リーガルさんは中身だけでなくガワもリーガル会長とは別人。もう知ってる人が多いと思うけど理由は↓
・正体はリーガル・ブライアンのレプリカ
鏡士リーガルさんはジアビスのレプリカ技術とグラスティンの技術が融合して生まれた鏡映点のレプリカ。
特異鏡映点の鏡士を作りたい帝国が、特異鏡映点であるリーガル会長のレプリカを作り、さらにその心核にダーナ神の心核の欠片を埋め込んで作った存在です。
あけすけに言えば帝国のモルモットです。祭りゲーで地獄のようなオリキャラを作るな
因果律もとい時の流れに触れてしまうことで生まれる特異鏡映点は、アニマを逆流させる性質があるだけじゃなく時の流れに逆らって過去にアプローチできる可能性を秘めているみたいです。
つまり帝国がやりたいティル・ナ・ノーグの前の世界「ニーベルング」の具現化のために特異鏡映点の鏡士をなんとか作れないかな〜ってことらしい
特異鏡映点の鏡士がほしい!
↓
でも鏡士は鏡映点じゃないから特異鏡映点の鏡士なんてそもそも存在しないじゃん!
↓
じゃあ特異鏡映点にどうにかして鏡士の力を付け加えればいいじゃん!
という相変わらずの倫理もクソもない発想で作られたのが鏡士リーガルさんってわけですね。ファイナリティ・デッドエンドブチかますぞ
・恋人のアリシアさんを具現化したい
アリシアさんの具現化に後ろ向きなリーガル会長とは対照的に、鏡士リーガルさんはめちゃくちゃアリシアさんを具現化したがってます。
そのためにイクスが腕に付けてる特別な魔鏡を奪ったんだけど、それでもうまくいかなくて悩んでる
・アリシアさんおさらい
リーガルさんの恋人でプレセアちゃんの妹。フルネームはアリシア・コンバティール
リーガルさんの家に奉公に来ていた女の子で、身分違いを理由に恋仲を引き裂かれたうえ実験台に回されて怪物になってしまった可哀想にもほどがある子。
リーガルさんが助けに来た時にはもう手遅れだったので、彼はアリシアさんを泣く泣く殺害し牢屋の中へ…………というのがシンフォニア本編より前のお話。
本編でパーティーに加わってからもリーガルさんは自責の念から手枷を付け続け、アリシアさんを殺めた技術である拳を使った格闘術を封印しています。
だからザレイズの会長も脚技しか使わないんですね。
レプリカってただ作っただけだと何もわかんない赤ん坊と同じなので、基本は知識とか記憶とかを刷り込まれます。
けど不完全な技術で生まれた鏡士リーガルさんは記憶の刷り込みも不完全で、アリシアさんを手にかけてしまった直後の強烈な後悔の記憶だけが受け継がれているらしい。
朝から晩まで恋人を殺めてしまった辛い記憶に責め立てられて苦しんでいるから、なんとかして生きていた頃のアリシアさんを具現化しようとしてるんですね。
アリシアさんに対する贖罪の意味ももちろんあっただろうけど、不安定で曖昧な自分を確かなものにしたいって気持ちも強かったんだろうなあ……
なお辛い記憶のイメージが強すぎて殺す直前の化け物アリシアさんしか具現化できないし、鏡士としても力不足なせいで一瞬しかアリシアさんの存在が保たない模様。きびしいせかい
失敗のたびにアリシアさんが死んでしまうのは本人も相当辛かった様子。
本人が善人かつ具現化をやめたいと思っていたにも関わらずやめられなかったのはグラおじがうまいこと誘導してたからです。
自分としての意識がまだ不安定な鏡士リーガルさんにあれやこれや吹き込んで具現化の力を使わせようとしていたのがありありと想像できる
・最期は消滅
鏡士リーガルさんは被験者(オリジナル)のリーガル、もといリーガル会長とアリシアさんを巡って激戦を繰り広げた後人工心核にガタがきてしまいます。
2部6章の2話とか5話の心核喪失状態についての説明から考えると、魔鏡術の使い過ぎがたたって心のエネルギー不足みたいになってしまったっぽい。
ティル・ナ・ノーグでは心核、つまり心がないとアニマとアニムス……ちょっと待てや!!専門用語が多すぎるんじゃ!!
失礼しました。まあ、めちゃくちゃざっくり言うと、ザレイズ世界では心がないと魂が記憶や肉体と分離して体が保てなくなって死にます。
つまり心核にガタがきた時点で彼の死は確定してしまったということです。無情
グラおじは鏡士リーガルさんの心核からダーナ神の心核を回収して撤退。そして鏡士リーガルさんのボロボロの心核はほどなくして砕け散る
鏡士リーガルさんは死んでしまい、レプリカなので跡形もなく消えてしまいました……世界さんちょっと厳しすぎんか…………
彼についてのおさらいがちょっと長くなりましたが、ここからが本題です。
リーガル・ブライアンになろうとあがき続けた鏡士リーガルさんと、そんな彼に対するシンフォニア組の接し方とか他の鏡映点についてのあれこれとかを語っていくよ
シンフォニア組の対応
シンフォニア組はアリシアさんの具現化しようとする鏡士リーガルさんに対して否定的。
姉のマーテル様を具現化しているミトスくんや、妹を蘇らせたい気持ちがあるプレセアちゃんもアリシアさん具現化は止めるべきだと感じています。
これは鏡士リーガルさんが被験者の記憶に振り回されるがままアリシアさんの具現化を行っていることに対する否定ですね。
これは2部4章8話と参戦イベのリーガル会長
アリシアさんに会いたい気持ちはあれど、それ以上にアリシアさんをザレイズ世界の業に巻き込みたくない気持ちが強いから具現化に反対してます。
プレセアちゃんもできることならアリシアさんに会いたいんですよ。でも鏡士リーガルさんの勢い任せで自分本位な具現化では誰も幸せにならないと思ってるから止める
ここで誤解のないようあえて書くんですけど、シンフォニア組は鏡士リーガルさんの存在そのものはまったく否定していないんですよね。
鏡士リーガルさんはリーガル会長ではないとはっきり区別したうえで、自分が何者であるかが不確かな鏡士リーガルさんに寄り添い「彼らしさ」を一緒に探そうとする図
ロイドくん達はアリシアさんの具現化を止めたいだけで、鏡士リーガルさんの存在を否定したいわけではないんですよ。
むしろ、彼を記憶の呪縛から本当の意味で解放するために誠心誠意向き合ってるんですよね。
鏡士リーガルさんに対してロイドくんが「なあ、リーガル。いや、リーガルじゃないのかも知れない。」って呼びかけたのは、鏡士リーガルさん自身が自分が何者かはっきりとわかってないからそうしたんだと思ってます。
鏡士リーガルさんはリーガル・ブライアンとしての記憶を持ってるし、根の性格もかなり近い。でも被験者のリーガル・ブライアンとは違う一面も持っている。
彼のことを会長の偽者扱いせず、彼がリーガルかそうじゃないかを自分自身で決められるように手助けしようとするって、わりとベストな対応なんじゃなかろうか
ただ時間がちょっと、いやだいぶ足りなかったですね…………
鏡士リーガルさんが持っていた可能性
与えられた記憶や植え付けられた感情を吹っ切って元とは別物として生きると決めた人の例といえば、やっぱり我らがイクス・ネーヴェですよ!
3部15章9話のこの語りほんと好き
ご存じの通りイクスは自分が具現化された存在だと知ってだいぶ経ってから記憶とか性格もいじくり回されていたと知らされる時間差攻撃でメンタルがボロッボロになります。
こじらせまくった結果コーキスくんともギッスギスで、当時どれだけ胃が痛んだことか……
彼は仲間達に喝を入れられたり、自分と全然性格が違う1stイクスと実際に会ったりしてやっと悩みを捨てることができたんですよね。
時間さえあれば鏡士リーガルさんもロイドくん達と一緒に考えることができたんじゃないかと思うと胸が苦しい
リビングドールβの元になったクンツァイト。
彼は心も体も完全に人工物のメカでリチア様を守るために作られた存在なんですけど、リチア様を守りたい気持ちの前ではそんなこと関係ないんですよね。
旅を通じて作られた心に色んな感情が芽生えてからも、やっぱり彼はリチア様のことが大切なんです。
元を辿ればそういうふうに作られたからなんですけど、それでもリチア様のことを守りたいのはクンツァイトの本心なんですよ。
むしろ経験を積んで心が育てば育つほどリチア様を大切に思う気持ちが増してる
鏡士リーガルさんがもしアリシアさんを心の底から想い続けていたなら、いい相談相手になってくれたんじゃないかと思います。
3部13章7話で堪能できるミリーナ様の1億点満点の告白。このシーンでのヒロイン力はもはや言葉では言い表せない
大切な人への想いという部分に関しては、ある種メカと近いところがあるよね
記憶に縛られる人達
はいグラおじ(画像使い回し)
「リーガル。よく考えろ。姿形は同じで記憶すらも継承していたら、それはもうお前が『リーガル・ブライアン』だ。」
グラスティンは基本クズなんですけど、↑の発言自体は何も間違ってないと思います。言葉をかけるタイミングが悪意全開でクソなだけ
ゼロスくんのこの発言が真理なんですけど、姿形だけでなく記憶まで元の人物のものを押し付けられてしまったら、今からいきなり別人として生きるとか無理じゃないですか。
例えば今これを読んでる方も、「実はあなたの記憶は他人からコピったものです、だから明日からあなたはあなたらしく自由に生きていいんですよ」って言われても、ほとんどの人は昨日までと同じような考え方をして今まで通りの生活を送ろうとするんじゃないでしょうか?とりあえず筆者はそうする
本人としての記憶があるなら、周りにそうじゃないって言われても自分は自分だって思っちゃいますよね。
鏡士リーガルさんだって不安定な記憶とはいえリーガル会長の記憶を持ってるので、彼が自分はリーガル・ブライアンだと思うことは何もおかしくないです。
逆にリーガル・ブライアン以外のものになるって、彼にとってめちゃくちゃ難しいことなんですよ。
鏡士リーガルさんの記憶は不安定で、かつ被験者にはない鏡士の力を持っていたから、まだ会長と差別化できるぐらいには性格の違いがありました。
でも、もしグラおじのレプリカ作りが大成功していたら、リーガル会長が二人具現化されたのとほぼ同じだったと思うんですよね。体の材質が異なるだけの同一人物みたいな感じ
そもそも鏡映点って身も蓋もない言い方をすればみんなパチモンなんですよ。なんならイクミリもそんな感じだしな……
本物の、つまり原作の彼らは今も変わらず原作世界の中にいて、鏡映点はその写しにすぎない。完全な記憶を持ったレプリカみたいなものです。
鏡士リーガルさんに呼びかけるロイドくんも、テイルズオブシンフォニアのロイド・アーヴィングじゃない。
でも、具現化された彼はロイド・アーヴィングとしてしか生きられないんですよ。
自分が本物じゃないと知らされていて、それでも写しの記憶を自分のものとして生きているんです。ティル・ナ・ノーグのロイドとして。
オリジナルの記憶に縛られているのは鏡士リーガルさんだけじゃないんですよね。
それが良い悪いじゃなくみんながんじがらめなんだよという話
ただ、過去は原作と同じでも現在と未来は違います。
ザレイズの鏡映点達が原作の写しから彼ら自身になっていくのは、まさにこれからです。
原作と同じ道を選ぶも自由、原作から離れていくも自由
中には既に原作の彼らとは違う道を歩み始めたキャラもいます。ミトスくんとかまさしくそうですよね。
鏡士リーガルさんは己を見つける前に消えてしまったけど、鏡映点の多くはまだ生きています。
彼らがこれからザレイズの世界でどんなふうに生きていくのか、世界の外側から見守り続けたい
今回はここまでです!
最後までお付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m